8月1日から25%に引き上げられる予定だった日本への相互関税は15%まで引き下げられた。
関税とは
海外から商品を輸入する際に国が課す税金のことです。また関税を納付するのは輸入者です。しかし、輸入品が国内市場で流通する際、関税分は一般的にコストとして商品価格に上乗せされるため、最終的に負担するのは、輸入品を購入する消費者です。
ここで、上乗せされる関税について、例を見てみましょう。
たとえば、価格が50万円の輸入品に対する関税率を10%とします。関税は「50万円 × 10% = 5万円」となり、商品の価格に上乗せされるため、「50万円 + 5万円 = 55万円」で販売されます。
※上記はあくまでも関税のみの試算で、別途かかる諸費用等は含んでいません。
このとき、商品に課せられる関税の5万円を最終的に負担するのは消費者です。
関税の目的
| 目的 | 内容 |
|---|---|
| ① 国の収入 | 輸入品に税をかけて国の財源にする |
| ② 国内産業の保護 | 海外製品が安すぎると国内産業が打撃を受けるため、価格競争を防ぐ |
| ③ 貿易調整 | 特定国との貿易バランス調整や、交渉材料として使われることもある |
なぜ騒がれているか
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| ① トランプ政権の強硬な通商姿勢復活 | 2025年再登場のトランプ政権が「同盟国にも一律15%関税」と打ち出し、日米関係に緊張が走った。 |
| ② 日本経済への打撃懸念 | 自動車・機械・電子部品など、アメリカへの輸出が多い日本産業が大打撃を受ける恐れがあるため。 |
| ③ 実質的には“強制的ディール” | トランプ氏は「15%関税を回避したければ、巨額投資で見返りを出せ」と圧力。交渉の公平性に疑問の声も。 |
| ④ 他国にも波及する恐れ | 日米合意が“先例”となり、韓国やEUにも同様の圧力がかかると予想されている。 |
| ⑤ 国際通商ルールとの矛盾 | WTO(世界貿易機関)のルール違反の可能性があり、国際的批判も高まっている。 |
🔥実際に何が起きたのか
・日本は緊急交渉の末、5500億ドル(約85兆円)規模の対米投資を約束することで、8月1日発動予定の関税を一部回避。
・しかし、自動車以外の鉄鋼・アルミ・医薬品など一部品目は今後の協議次第で追加関税の対象になる可能性も残されている。
🚗特に自動車業界が注目される理由
・日本の自動車はアメリカ市場への依存度が非常に高い(輸出台数の約30%以上)。
・15%関税が課されれば、価格競争力が大きく損なわれ、販売数・雇用に影響。
・トヨタ・ホンダ・日産など、日本の大手メーカー株価にも影響が出た。
📉実際の影響・懸念されていること
| 分野 | 懸念される影響 |
|---|---|
| 自動車 | 売上減・価格上昇・米国内工場への追加圧力 |
| 雇用 | 日本・アメリカ双方での雇用減少の恐れ |
| 中小製造業 | 部品の輸出が滞ると連鎖的に業績悪化 |
| 国際秩序 | WTOの多国間主義に逆行し、貿易ルールが形骸化する懸念 |
